今回は商学部の専門科目「商学特論Ⅳ(消費者問題と政策を学ぶ)」について紹介します。
この科目は2021年度に設置された新しい授業です。
消費者と事業者との間には情報の質・量や交渉力に格差等があり、このことが原因で消費者に被害が発生することがあります。
皆さんも誤った表示で商品・サービスを購入してしまった話や、製品の安全性に問題があり消費者に被害が出た話などを聞いたことがあるかと思います。
このため、皆さん消費者は、自らの利益を守るために、自主的かつ合理的に行動することができるよう自立する必要があります。
この自立をサポートするために「消費者教育の推進に関する法律」が定められています。
そしてこの法律に基づいて、大学をはじめとする多くの教育機関で学生に対し消費生活に関する知識を習得し、適切な行動に結びつけることができる実践的な能力を教育しており、この授業でもこれらのことを踏まえた内容を展開しています。
具体的な内容は、消費者問題の現状と消費者を守る政策の概要、商品等の安全の問題、生活の管理と契約の問題、情報とメディアの問題などについて、最新のトピックスを織り交ぜながら、問題解決のために実際に行動できるようお話ししています。
さらに、この授業では実践的な能力につなげるため、消費者問題に携わる実務家の方(私も消費者団体の研究所に所属しています)にお話し頂くことを重視しており、本年度はゲストスピーカーの方を2名(2回)お招きし、消費者を守る消費生活センターの活動と金融トラブルにあわないための対応について、それぞれ講演を行って頂きました。
皆さんも、今後消費者として日々の買物をする際に何に注意すればよいのか、不幸にして消費者問題に直面した際にどこに相談すればよいのか(1人で解決することはとても難しいことです)といったことが知りたければ、ぜひこの授業を履修してみてください。