| お知らせ | 愛知学院大学 商学部

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月別アーカイブ: 2月 2022

商学部の専門科目紹介:流通政策

今回は商学部の専門科目、流通政策について紹介します。

わが国では1980年代以降、規制緩和(規制改革)が本格的に取り組まれるようになりました。
規制緩和とは、企業の経済活動に対する政府のさまざまな規制を廃止・緩和することです。
その目的は、市場における企業間の競争を促進し、企業の経済活動を活性化するためです。

この規制緩和は流通分野でも積極的に行われ、これらに大きな変化をもたらしました。
一例を挙げれば、中小規模の小売業者を守るためにスーパーなど大型店の出店を制限する大規模小売店舗法という法律が緩和・廃止されましたが、この結果、各地で大型店の加速度的な出店や商店街の衰退をもたらしました。
医薬品流通における規制緩和は、薬局だけでなく、コンビニエンスストアやインターネット通販など多様な小売業者で市販薬が購入できるようになるという変化をもたらしました。

流通分野における規制緩和の進展により、消費者は,良質な商品を低価格かつ高サービスで入手することができるようになり、あるいは買物の利便性を享受することができるようになりました。
しかし、商店街のシャッター化などにより買い物が不便になる人々も生まれました。
小売業者にとっても事業が成長する機会を得ることになった反面、小売業者間の競争激化にさらされるようになりました。

この授業では、このように流通に大きな影響力を持つ流通政策について、その概要や競争政策(市場における競争を維持・促進する政策)、振興政策(中小流通業者の事業活動を支援する政策)、商業まちづくり政策(中心市街地において商業を含む街づくりを促進する政策)などに焦点を当てて、1年間を通して学びます。

皆さんが将来メーカーや流通企業に就職し、日々のビジネスを行う際に、流通政策の適用を受ける場面も多いです。
これらの企業でビジネスを行いたいと考えている方は、ぜひこの授業を履修してみてください。


商学部の専門科目紹介:応用商学Ⅹ

こんにちは。商学部の教員の李素煕です。

今回は「応用商学Ⅹ(海外の消費市場と消費者を学ぶ)」について紹介します。

近年の日本の消費財メーカーは、海外での販売抜きにその成長が語れないほど、海外市場への依存 度が高くなっています。
昨今はコロナの影響で訪日観光客が減っていますが、今や日本の観光地も 海外からの観光客を抜きにビジネスが成り立たなくなっていることは承知のごとくです。

しかし、海外の市場では日本でヒットした商品がまったく売れなかったり、思わぬ商品が人気にな ったりしています。
観光地にしても、予想もしなかったスポットに外国人が殺到する現象があちこ ちで生じています。

なぜ、このような現象が生じるのでしょうか。

実は、この現象の裏側には日本と海外での「暗黙知」の異なりが存在しています。
同じ商品を見ても、 同じ色を見ても、同じデザインを見ても、同じ商品名を聞いても、日本人、中国人、アメリカ人、フラ ンス人では、それらから受けるイメージや感じ方が大きく異なることが分かっています。

何が「美しい」のか、何か「かっこよい(おしゃれな)」のか、何が「使いやすい(機能的な)」のか、 何が「かわいらしさを感じさせるネーミング」なのかは、世界の国や地域によって大きく異なることが あります。
観光地も同じで、出身国によって「魅力的」に感じるポイント、つまり風景や文化財が持つ 「意味」が異なるため、人気のあるエリアに違いが生じているのです。

このような感じ方の違いは、個人差に起因する面もありますが、国や地域ごとに共有されている感じ方の 違いに起因している面もあります。
たとえば、金色を見たときに、日本人は「豪華さ」を感じる反面、「成 金」「派手」などとネガティブな印象も持ちます。
しかし、中国の人は「縁起が良い」「清らか(邪気を払う)」と感じることが多いとされます。
このような国や地域ごとに異なる「規範感覚」の違いのことを「地域暗黙知」と呼びます。

応用商学Ⅹでは、海外の消費者の消費行動の背後にあるローカルな「暗黙知」を理解し、適切なマーケティング戦略のあり方を受講生の皆さんと一緒に考えます。


商学部の専門科目紹介:会計学

こんにちは。商学部の伊藤徳正です。
今回は、前回(2021年8月)に引き続き商学部の専門科目「会計学」について紹介します。

前回の私の投稿において、会計とは、投資家や銀行といった会社のことを知りたい人に、その人たちがその会社との関係について正しい判断ができるように、会社の活動について説明することなのだとお話ししました。
この説明のために、会社の経理担当の人が、会社の経済活動を観察して、財務諸表という会計情報を作成します。
その会計情報を情報の利用者すなわち利害関係者に伝達します。
利害関係者は、会計情報を判断や意思決定に利用します。 会計情報が、嘘の情報であったり、間違った情報であったりしたらどうなるでしょうか。
投資家や銀行、取引先といった情報の利用者は、間違った情報をもとに意思決定をしてしまい、大きな損害を被ることになってしまいます。
嘘の会計情報を作成することを、粉飾決算と言います。
残念なことに、粉飾決算が行われて大きな社会問題となっている例は、たくさんあります。

利害関係者が、安心して会計情報すなわち財務諸表を利用できるように、財務諸表を適切なものかどうかチェックすることを、会計監査と言います。
会計監査を行うのは、公認会計士という人々です。
公認会計士は、社会的に非常に重要であるため、国家資格が必要な職業です。

商学部の「会計学」では、毎年、公認会計士協会東海会から公認会計士の先生方が来てくれて、公認会計士職業説明会を開催しています。
公認会計士の実際の仕事はどのように行っているのか、公認会計士試験はどのような試験なのかなど、わかりやすく説明してくれます。
今年度は、コロナ感染防止のために、オンラインによる開催となりました。
公認会計士になって活躍している卒業生も登場して、どんな学生生活を送っていたのか教えてくれました。

写真は、今年度の説明会の様子です。

会計の職業資格には、公認会計士のほかに、税理士もあります。たくさんの商学部の卒業生が、税理士として活躍しています。
皆さんも、商学部で会計学を学び、公認会計士や税理士を目指してみませんか。


棚橋悠人君、日商簿記検定試験1級に合格!

商学部3年生の棚橋悠人君(野口ゼミ)が11月に実施された日商簿記検定試験1級に合格しました。
日商簿記検定試験の最高峰である1級の試験には、高度な会計スキルが要求されます。
合格率10.2%という狭き門でしたが、棚橋君の努力が実り、見事合格しました!
以下は、棚橋君の喜びのコメントです。

「大学入学時から目標に掲げていた日商簿記1級に無事合格することができました。6月の試験では点数が伸びず不合格に終わりました。この悔しさをバネにして、勉強方法を見直し、夜遅くまで勉強に取り組み、できる限りの努力をしました。今回その努力が合格というかたちで報われて嬉しく思います。様々なサポートをして下さったゼミの先生である野口先生や、一緒に勉強に取り組んだ友人に感謝します。」




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