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商学部の専門科目紹介:応用商学ⅩⅤ (SDGsと企業のCSRマネジメント)

お久しぶりです♡   しのっちこと、商学部の志野です。
前回の経営管理論の紹介はいかがでしたか。
今回の私の担当する科目の紹介ですが、昨年度から始めた、応用商学ⅩⅤ(SDGsと企業のCSRマネジメント)についてお話します。

みなさんもご存じの通り、SDGsとは、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)のことです。
これは、国連が2015年に国連サミットで採択した世界各国が取り組むべき目標で、17個(169ターゲット)が設定されています。

これが提唱された2015年当時は、誰もこれに見向きもしませんでした。
それどころか、フリーメイソンの陰謀説が唱えられ、さらに元アメリカ合衆国大統領のドナルド・J・トランプが、自国優先主義を唱えた結果、各国もそれに倣ったような風潮が出来上がり、マスコミのみならず、学校教育の現場でも知らない人が多数を占めていました。

私も恥ずかしながら、これを知ったのは、2017年頃に、タレントのピコ太郎が、外務省の動画の中で、SDGsをプロモーションした踊りを公開し、それを講義の中で偶然見た時に、はじめてSDGsの存在を知りました。
その後、経営学Bで、CSR(企業の社会的責任)を教えているのですが、企業のCSRの紹介サイトが、徐々にSDGsのレインボー色に染められていきました。
その背景には、2017年11月に経団連の企業行動憲章が改訂され、SDGsの達成が優先事項として取り入れられたことが、最大の原因だと考えられます。
そして、今や、企業のCSRは、SDGsを切り離しては考えられなくなっています。

その後、企業の積極的なSDGsの取り組みへとつながっていき、今や、SDGsはあらゆるメディアで報じられるようになりました。
日々のニュースから娯楽番組に至るまで、SDGsを見ない日は、ほとんどありません。
これを見ると、いかに私たちの日本社会が、企業によってコントロールされているかがわかります。

さて、昨年度から始まった応用商学ⅩⅤ(SDGsと企業のCSRマネジメント)ですが、17の目標の中で、受講者が選択したテーマは、どのようなものだったでしょうか。
春学期と秋学期の受講者の学期末レポートのテーマの内訳のベスト5は、以下のようになりました。

    第1位 目標6「安全な水とトイレを世界中に」9名
    第2位 目標14「海の豊かさを守ろう」7名
    第3位 目標15「陸の豊かさを守ろう」6名
    第4位 目標4「質の高い教育をみんなに」5名
    第5位 目標1「貧困をなくそう」4名

残念ながら、商学部に関係するであろう、目標12「つくる責任、つかう責任」を選択した学生は2名に過ぎませんでした。
やはり、近年の地球温暖化や森林破壊、海洋汚染などに関心のある学生が多いのが特徴です。
ただ驚いたのが、目標1の「貧困問題をなくそう」を選んだ人が4名もいたことです。
その学生のレポートの中で、「僕が目標1を選んだのが、多くのSDGsの問題の発端が貧困問題と関係しているから、このテーマを選んだ」と書かれていました。
また、第一位の目標6「安全な水とトイレを世界中に」を選んだ学生の多くは、水資源が豊富で、水道水をそのまま飲める日本の素晴らしさを讃えていました。

以上のように、昨年度からはじめた応用商学ⅩⅤ (SDGsと企業のCSRマネジメント)では、私も知らないことばかりです。
私の専門外のことも出てきました。
おそらく学生の皆さんの方が知識のあるテーマもあるでしょう。
今後も、お互い、ほどほどに、楽しみながら、学び合い、許し合いながら、進めていきたいと思います。

例えば、SDGsの表現のパロディですが、高齢夫婦を笑いのネタにする芸人の綾小路きみまろは、SDGsを次のように言い換えていました。
「少し(S)、ダメでも(D)、我慢(G)、する(S)、という心構えこそが、持続可能な夫婦生活の秘訣である」、とです。
私の担当する応用商学も、この精神で進めていきたいと思っています。

 

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