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商学部の専門科目紹介:小売経営論

今回は商学部の専門科目「小売経営論」について紹介します。

小売経営論という科目は、流通・マーケティング領域に属する科目で、小売業の経営にかかわる経済現象と理論を取り上げます。
春学期は小売業者の社会的役割、秋学期は小売業者の戦略的意思決定に焦点を当てています。

今年度は、日本におけるスーパーマーケットの成立を通して、以上の事柄を講じています。

最近小売業者の社会的役割を示す興味深い本を読みました。
飯田結太著『浅草かっぱ橋商店街リアル店舗の奇蹟』(プレジデント社)です。
実家の料理道具専門店「飯田屋」を継いだ6代目社長の失敗から繁盛までの奮闘が描かれています。
その本でつぎのような説明が登場します。

全国各地のみならず海外各地からも顧客を集める飯田屋が求めているのは、販売に長けたプロの販売員ではなく、一消費者として顧客の事情に寄り添えるプロの消費者であると。
販売技術の巧みな店員が顧客対応すると売り上げは向上するが顧客が満足しているようには思えない。
本当に顧客に満足してもらうには、顧客である消費者と同じ目線で商品を見ることができる店員のほうが向いていると。
日々の生活の中で自分自身が困っていることを顧客と共有・共感し、解決策を探ることができる店員が重要。
だから、飯田屋の店員は説明するばかりで売ろうとはしないという評判を聞いて社長はニヤニヤしたと。

小売業者の社会的役割で最も重要なのは、消費者に対して購買代理人としての役割を果たすことです。
顧客である消費者に成り代わって、消費生活のために本当に必要な良好な商品を選び、それを消費者が円滑に入手できるように工夫することです。
そのために小売業者はプロであるべきですが、消費者の立場を理解するプロでなければなりません。
飯田屋は繁盛店として小売業界に名をはせていますが、消費者の購買代理人としての社会的役割を徹底して実践していることがそれにつながっていると、この本は教えてくれました。

授業では、様々な事例を用いて小売業者の社会的役割を講じています。

 

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