皆さんこんにちは 商学部の城(じょう)です。
今回は私の担当している科目「国際商務論」を紹介します。
名称だけでは内容がよくわからないと言われている科目の一つです。
まず、「国際商務論」の「国際商」とは「国際商取引」のことで、国を越えた商取引のことを意味しています。
世界には200ほどの国や地域がありますから、国や地域によって言葉や文化、気候や風土、経済の発展度合いが異なります。
資源に恵まれている国もあれば、そうでない国もあります。
日本のように天然資源やエネルギー資源が不足している国は、不足分を補うために、豊富に持っている国から調達しようとするでしょう。
こうした調達活動が貿易と呼ばれるもので、国を越えた取引活動の代表例です。
貿易に代表される、国を越えた取引活動に従事しているのは、商人(ビジネスマン)です。
彼らの計画的かつ継続的な活動の結果として、商品が輸出入されたり、資源開発が展開されたりしています。
「国際商務論」では、商人(ビジネスマン)達の国を越えた取引活動というものに焦点をあてて学んでゆきます。
こうした取引活動において商人(ビジネスマン)は、異国の商人(ビジネスマン)との間で交渉を繰り広げて取引をまとめあげます。
この交渉では、どのようなモノや事柄が取引の対象となるのかに始まり、価格や納期といった具体的な取引条件に至るまで種々なことが合意されます。
そしてそうした合意事項に従って取引が進められてゆきます。
「国際商務論」の「務」とはこうした「実務」の側面を意味しています。
貿易に代表される国際商取引の実務の面を対象にして、そこで生じるいろいろな問題を研究してゆこうとするのが「国際商務論」です。私の授業では、国際商取引のうち特に貿易取引に絞った講義を行います。
貿易取引というものを「異なる国の領域に営業所を有する当事者間で繰り広げられる取引」ととらえます。
国が異なるということで、取引当事者間で合意を形成するという作業は難しくなります。
さらに貿易ということで国家間の隔たりというものがありますから、取引されるものを遠くまで運ぶ、あるいは届けるという作業が必要となります。
貿易取引は時代とともに発展してきました。
これには船舶や航空機といった運送手段の発達や、電話や電子メールといった通信手段の発達といったものが深くかかわっています。
貿易取引は、商人(ビジネスマン)間で行われるものではありますが、運送手段や通信手段を提供してくれる者達を抜きにして考えることはできないのです。こうした貿易取引に付随する諸産業の動向についても授業では触れることになります。
現代社会はグローバル化が進んでいます。将来こうした分野で活躍する人もますます増えてゆくことでしょう。
みなさん、一緒に勉強してゆきましょう。